こんにちは、ゆじろです。
今回は、建設業経理士2級試験の「第2問」や「第3問」で非常によく出題される「工事進行基準の計算」を解説します。
「数字が多すぎて、どこから手をつければいいかわからない…」
そんな悩みも、時系列の図を使って情報を整理すればスッキリ解決します。
実務でも役立つこの計算方法、ぜひ一緒にマスターしましょう!
頻出!工事進行基準の出題傾向
工事進行基準の問題は、過去11回中4回(第27・29・33・35回)出題されていますが、第3問として出ることも多いため、「ほぼ毎回どこかで見かける」超重要論点です。
今回は、条件変更が盛りだくさんで練習に最適な「第35回」を例に解説します。

攻略の鍵:時系列図で「変化」を追いかける
(問題)
前々期に着工したA工事(工期 年 請負金額¥50,000,000 総工事原価見積額¥40,500,000)について、工事進行基準を適用している。
前期において、労務費高騰等の影響から¥2,000,000 を総工事原価見積額に反映させている。
また、当期において、発注者との交渉により追加請負金¥5,000,000 を獲得することとなった。
前期までの工事原価発生額¥8,500,000 で、当期の工事原価発生額¥7,650,000 であるとき、当期の完成工事高は¥ 〇〇〇である。
「出典:一般財団法人 建設業振興基金 第35回 建設業経理士2級 試験問題より引用」
この問題の難しさは、工期の途中で「請負金額」や「見積総原価」が変わる点にあります。
第35回を例として、問題文から以下の5つの情報を抜き出し整理してみましょう。
①前々期の着工時 請負金額¥50,000,000 総工事原価見積額¥40,500,000
②前期において、労務費高騰等の影響から¥2,000,000 増を総工事原価見積額に反映
③当期において、発注者との交渉により追加請負金¥5,000,000 を獲得
④前期までの工事原価発生額¥8,500,000
⑤当期の工事原価発生額¥7,650,000
【実戦】第35回をステップで解く
① 前々期の着工時
(請負金額¥50,000,000 / 総工事原価見積額¥40,500,000)
まずはスタート時点の数字を箱(図)の中に書き込みます。

② 前期:労務費高騰等の影響で総原価を見直し
(総工事原価見積額に +¥2,000,000 を反映)
コストが増えた分、見積総原価を ¥42,500,000 にアップデートします。

③ 当期:発注者との交渉により追加請負金を獲得
(追加請負金 +¥5,000,000を反映)
請負金額も最新の状態に。¥55,000,000 に書き換えます。

④ 前期までの工事原価発生額(実績)
(発生額 ¥8,500,000を反映)

⑤ 当期の工事原価発生額(実績)
(発生額 ¥7,650,000を反映)

次に、④で「前期末時点」の工事進捗率(850万÷4,250万=20%)と、前期までの完成工事高(5,000万×20%=1,000万)が確定します。
つまり、工事の進捗分だけ、完成工事高とするのが工事進行基準です。
図で示すと以下のようになります。

さらに進めて、当期までの完成工事高を求めます。
前期までの完成工事高を求める考え方と同じ。
当期までの発生工事原価を求めて、総原価に対する割合(進捗率)を求めます。

当期までの完成工事高を求めます。

当期までの完成工事高と前期までの完成工事高が求まりました。
当期の完成工事高は、その差引分で求めることができますので、20,900,000-10,000,000=10,900,000となります。

まとめ
工事進行基準のポイントは、「その時点での最新の見積額(請負金・総原価)」を使って、常に「累計」で計算することです。
図式を書いて数字を一つずつ埋めていけば、パズルを解くように正解へたどり着けます。
今日はここまで。

