今日から、第38回本試験の振り返りを始めていきたいと思います。
まずは第1問(1)の仕訳問題から。
「株主への配当」と「税金の天引き(源泉徴収)」が絡む、実務的かつ頻出の論点です。

第38回 第1問(1)の復習
【問題の概要】
株主配当金 5,000,000円を、小切手を振り出して支払った。
なお、所得税などの源泉徴収額は 1,000,000円であった。
ポイント
この仕訳を解くカギは、登場人物の動きを整理することです。
「未払配当金」を減らす
すでに株主総会で「配当金を払う」と決まった時に、負債として計上されているものです。
今回は実際に支払うので、この負債(借方)を消し込みます。
源泉徴収は「預り金」
天引きした 1,000,000円は、会社のお金ではありません。
「株主に代わって、あとで国に納める義務」なので、所得税預り金(負債)として貸方に計上します。
小切手の振り出し= 「当座預金」の減少
実際に小切手を振り出し支払ったのは、税金を差し引いた残りの 4,000,000円です。
本番で迷いやすい「時系列」のワナ
この取引は、大きく分けて以下の2段階の流れになっています。
今、どちらの仕訳を求められているのかを冷静に判断しましょう。
ステップ① 配当金の支払いを「決議」した時(参考)
株主総会で「配当金を支払う」と決まった瞬間の仕訳です。
(借)繰越利益剰余金 5,000,000 /(貸)未払配当金 5,000,000
※利益を削って、後で払う義務(負債)を作ります。
ステップ② 実際に配当金を「支払った」時(★本問の解答)
天引き(源泉徴収)を行って決済した瞬間の仕訳です。
(借)未払配当金 5,000,000 /(貸)当座預金 4,000,000
/(貸)所得税預り金 1,000,000
まとめ
「源泉徴収 = 会社が一時的に預かっている負債」
このイメージをしっかり定着させることが、ケアレスミスを防ぐ一番の近道です。
「今、どのタイミングの仕訳を求められているのか?」を問題文から読み解く。
この冷静さが、本番での1点に繋がります。
今日はここまで


